果ての定点観測所

何万年後かに掘り起こした研究者へ

特に意味はないがブログを始める。

 

完全に迷った。人生の袋小路だ。世は広しといえど、推薦を頂いておきながら蹴った人間はこの俺くらいのもんだろう。破り散らしたA4レポート用紙に殴り書きした「辞退届」とも呼べぬそれを受け取った学生課の人には申し訳ない。

 

頭脳明晰知勇兼備眉目秀麗の天が三物与えたような男は己の力を過信した。研究に嫌気が差し指導教員との馬の合わなさにかけて私の右に出るものはいなかった。私は一人でも生きていけるのだ、誰の力を借りぬでもよい!と威勢のいい言葉を吐き連ね、5年を過ごした高専寮から引き揚げた。

 

そして半年後の現在。自宅でパソコンをバコバコ叩きながら河童の鳴き声のような鼻歌を歌っている。何とも哀れだ。することが何もない。遊びを考えていた幼き頃の自分を尊敬する。幸運なことに、趣味とも呼べぬ読書用に日頃気になる本を買い揃えていたので、本を読むことで気を紛らわせた。積み本を切らさぬよう、読んだ分だけamazonでポチるのを習慣化し、泥のように汚れた部屋で泥のように本を味わい泥のように寝落ちする毎日。

 

なにかが吹っ切れた。

ブログを書こう。そう思い立った。思い立ったが吉日。行動するのに憂いはいらぬ。座右の銘は「とぅーどぅーりすとに鉄槌を!」だ。人として生きる。人らしく、もっと本能的に、怠惰に母性的に人情に任せて流れていく。

 

俺は死なない。少なくとも魂は、だ。