果ての定点観測所

何万年後かに掘り起こした研究者へ

まだ見えぬ

積まれた小石に何の意味があるのかは知らないが、そこに何かの意味があった事実を尊重して、好奇心に震えた足を踏み入れる。

 

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2017年について話してほしいと尋ねられたら、少しの沈黙の後に私はこう言うだろう。

金が生まれ変わった日だと。

 

 1972年のニクソンショックから半世紀が過ぎようとしている現在、状況は荒れている。

仮想通貨ビットコインは120万円を突破し、投機家が騒ぎ立て、詐欺も横行、金によって金が変われ、個人の欲望がまた金の値段を引き上げている。
別に専門家みたく警鐘を鳴らそうとは思わないが、背後にあるこれからの時代を紡ぐ可能性も見過ごそうとは思わない。

 

皆が群がる仮想通貨に使われている技術には、これから刻まれる歴史を手繰り寄せる鎖がしっかりと繋がれている。 その鎖は決して切れず、また誰の所有物でもない。それを見る全ての人間に属していないし、また全ての人間に属しているとも言える。

 

その鎖が繋ぐ未来には確かに僕らの生きている光景が見えるし、その光景がどれほど早く訪れるかは今を生きる僕ら次第だ。だからこそ、今を生きる我々に課せられた使命は、その鎖を離さぬように握り、時代の荒波に振り落とされぬようにしがみつくことである。

決して屈してはいけない。この鎖の先にはきっと、幸せが尊重される社会への扉が 繋がっている。少なくとも自分はそれに人生を賭けたい。

 

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